現代においては、ビジネスを営むほとんどの企業が自社のホームページを持っていることと思います。またホームページを持っていなかったとしてもフェイスブックやペライチなど、それに代用するSNS等を運用することによって、ホームページの代わりとしている会社も多いのではないでしょうか?
集客、特に新規のお客様の集客を行う上で大事なことは多々あります。例えばSEO対策や、マーケティング、ブランディングなど様々な分野において検討・思考しなくてはいけないポイントはございます。しかし、その中でも最優先事項として、自社のホームページがあるにもかかわらず、早い段階で自社の強み、つまりコアコンピタンスがホームページに来てくれた人に的確にリーチしていないと、いくら訪問者数、つまりユーザー数が増えても、お問い合わせの増加につながることはありません。
目次
なぜユーザーが集客につながらないのか?
ホームページに訪れるユーザーは、何かしらの期待や興味を持ってアクセスしているはずです。しかし、期待していた集客や問い合わせに至らないケースが多いのはなぜでしょうか?。その主な理由は以下の5つと考えられます。
ユーザーのニーズと提供情報の不一致
多くの場合、ユーザーが求めている情報と、ホームページに掲載されている情報が一致していないことが原因です。ユーザーは具体的な問題解決策や、自分にとって有益な情報を求めていますが、それがホームページ内で見つからない場合、問い合わせのモチベーションが低下します。
問い合わせフォームが使いにくい
問い合わせフォームが複雑すぎたり、入力項目が多すぎたりすると、ユーザーは途中で挫折してしまうことがあります。また、フォームが見つけにくい位置に配置されている場合も、問い合わせ率が低下します。
信頼感の不足
ホームページに訪れるユーザーは、初めて訪問するサイトに対してある程度の不安を感じています。特に、信頼感が不足していると感じた場合、問い合わせを躊躇してしまいます。
サイトのナビゲーションがわかりにくい
ユーザーが目的の情報にたどり着けない、あるいは迷子になってしまうようなサイト構造では、問い合わせに至る前にサイトを離れてしまいます。
ホームページに訪れるユーザーは、初めて訪問するサイトに対してある程度の不安を感じています。特に、信頼感が不足していると感じた場合、問い合わせを躊躇してしまいます。
明確な行動喚起(CTA)が不足している
問い合わせを促す明確な行動喚起(CTA)がなければ、ユーザーはどう行動していいかわからないままサイトを離れてしまうことがあります。
自社のコアコンピタンスを明確にする
自社のホームページが集客につながらない理由は複数ありますが、特に大きい問題として「コアコンピタンス」が挙げられます。ビジネスの競争が激化する中で、自社の「コアコンピタンス」を明確にすることは、他社との差別化を図り、顧客から選ばれる企業になるために不可欠です。しかし、コアコンピタンスを正確に理解し、それを効果的に伝えることは簡単ではありません。コアコンピタンスの設計が甘かったり、不明確である場合、ユーザーは自身のニーズとホームページ内の情報が不一致であると認識したり、情報のピントがズレている気がするので信頼できないという感情や認識を無意識にしてしまいがちになります。そのため、しっかりとした自社のコアコンピタンスを、ユーザーが訪問してあまり時間の経たないうちに伝える、認識させるようにするアクションが必要になります。
コアコンピタンスを明確にするのには以下の5つのことが大事です。
自社の強みを徹底的に分析する
まず、自社が他社と比べて優れている点や、独自に持っている強みを徹底的に分析することが必要です。これには、製品やサービスの品質、技術力、顧客対応、社内の専門知識やノウハウなどが含まれます。従業員や顧客からのフィードバックを活用し、外部の視点を取り入れて分析を行いましょう。
コアコンピタンスの特定に集中する
自社のすべての強みをあるだけ何もかもアピールしたくなるかもしれませんが、特に重要なのは、他社には真似できない、もしくは真似するのが難しいスキルや技術、プロセスに絞ることです。こうしたコアコンピタンスは、企業の競争優位性を支える重要な要素です。特定したコアコンピタンスが、自社の成功を牽引する主要な要因であることを確認しましょう。
顧客のニーズと一致させる
コアコンピタンスがどれだけ優れていても、顧客のニーズに応えていなければ意味がありません。顧客が何を求めているのかを理解し、そのニーズに直結する形で自社のコアコンピタンスをアピールすることが重要です。顧客調査やマーケットリサーチを活用し、顧客の期待と自社の強みがどのように一致するかを分析しましょう。
明確かつシンプルに伝える
コアコンピタンスは複雑で多岐にわたることが多いですが、それを顧客に伝える際には、明確でシンプルなメッセージにする必要があります。できるだけ専門用語を避け、誰にでも理解できる言葉で表現することが大切です。また、ビジュアルやストーリーを活用して、コアコンピタンスの具体的な価値を視覚的に伝えることも効果的です。
社内での共有と浸透
コアコンピタンスを明確にした後は、それを社内で共有し、すべての従業員が理解し、実践できるようにすることが重要です。従業員全員が、自社の強みを意識し、その価値を顧客に伝える役割を担うことで、企業全体のブランド力が強化されます。定期的なトレーニングや社内コミュニケーションを通じて、コアコンピタンスを社内に浸透させましょう。
自社のコアコンピタンスを早めに伝えるには、ファーストビューが鍵
ホームページを訪れたユーザーに対して、自社のコアコンピタンスを早い段階で明確に伝えることができるかどうかが、問い合わせや取引につながるかどうかを左右します。ユーザーが自社のホームページを訪問してもコアコンピタンスを見る前に離脱してしまえば、まず新たな問い合わせは発生しません。そこで注目すべきポイントは、ホームページの「ファーストビュー」です。「ファーストビュー」とはユーザーがホームページにアクセスした際に最初に目にする画面のことを指します。このエリアは、ユーザーがスクロールする前に目に入る部分であり、サイト全体の第一印象を決定づける非常に重要な領域です。
なぜファーストビューが重要なのか?
ファーストビューは、わずか数秒で訪問者の興味を引きつけるかどうかを決める重要なエリアです。この瞬間に、自社が何を提供しているのか、そしてその強みが何であるのかを明確に伝えることができれば、ユーザーはさらにサイトを探索し、最終的には問い合わせや購入へとつながりやすくなります。
ファーストビューに表示できなかったとしても、できる限り近くにコアコンピタンスを表示する
ファーストビューに自社のコアコンピタンスを表示することが理想的ですが、技術的な制約やデザインの都合でそれが難しい場合でも、重要なのはその情報をできる限り近い位置に配置することです。ユーザーがサイトに訪れて最初に目にするエリアを逃してしまうと、コアコンピタンスが埋もれてしまい、ユーザーに伝わらないリスクが高まります。
ファーストビュー直下に配置することで、ユーザーが少しスクロールするだけで自社の強みや独自の価値提案を目にすることができるようにしましょう。たとえば、ファーストビューの次のセクションに、明確な見出しやインパクトのあるビジュアルとともに、コアコンピタンスを簡潔に表現するテキストを配置することが効果的です。
このように、コアコンピタンスが目立つ位置に配置されていれば、ユーザーはサイト全体を通じて一貫したメッセージを受け取ることができ、問い合わせや取引につながる可能性が高まります。訪問者にとって価値ある情報がすぐに伝わるよう、デザインやコンテンツの配置を戦略的に考えることが重要です。
コアコンピタンスを早めに表示することによる他のメリット
ホームページに訪れるユーザーに対して、コアコンピタンスを早めに表示することは、ビジネスにとって大きなメリットをもたらします。まず、ユーザーがサイトを訪れた瞬間に自社の強みを明確に伝えることで、第一印象を強力なものにできます。これにより、ユーザーは「この企業は自分のニーズに応えてくれる」と感じ、サイト内の他のページにも関心を持ちやすくなります。
さらに、コアコンピタンスを早めに表示することで、競合他社との差別化を図ることができます。ユーザーは、類似したサービスを提供する複数の企業を比較していることが多いため、訪問者がまだサイトを探る段階で自社の独自性をアピールすることは、選ばれる確率を高める要因となります。
また、早期に強みを提示することで、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできるため、離脱率の低減にもつながります。これにより、問い合わせや購買意欲が向上し、コンバージョン率の向上が期待できます。総じて、コアコンピタンスを早めに表示することは、ユーザーの心をつかみ、ビジネス成果を高めるための重要な戦略と言えます。
さらにコアコンピタンスを早めに表示するメリットとして、コンセンサスの合わないお客様からの問い合わせを減らすことができるということもあります。最終的に考え方が大きく違い、成約に結びつきづらいというお客様はどのビジネスにも一定量いらっしゃいます。コアコンピタンスを早めに明確に表示することにより、自分には合わないと認識するお客様からの問い合わせを無意識にさせないようにすることにより、そのお客様の時間も、会社側の返答等の時間も取られないようになるという見方もできます。
まとめ
集客はビジネスの成功に欠かせない要素です。しかし、いくら多くの訪問者をホームページに集めたとしても、その訪問者が自社の強みや価値を理解できなければ、問い合わせや取引にはつながりません。だからこそ、ホームページの初期段階で、自社のコアコンピタンスを明確に伝えることが非常に重要です。
ユーザーは、最初の数秒でそのサイトに滞在するかどうかを判断します。その短い瞬間で、訪問者に「この企業は自分のニーズに応えてくれる」と感じさせるためには、コアコンピタンスをすぐに理解できるように表示することが不可欠です。それができて初めて、集客が効果的なビジネスの成果に結びつくのです。
ホームページは、単なる情報の集積地ではなく、訪問者に自社の価値を伝えるための重要なツールです。集客を最大限に活かすためにも、自社のコアコンピタンスを早い段階で分かりやすく伝える工夫を施すことが、成功への鍵となるでしょう。